155mm×155mm 高27mm
『市松模様』と『入れ子枡』の組み合わせパターンを『バイキング』というのは、これと同様の模様をしたとんぼ玉があって、それが通称『バイキング玉』だからです。とんぼ玉は装飾品ですが、それ以上に交易通貨としての働きがありました(Trading Beadsと呼ばれる所以です)。バイキング玉はその名のとおり主に中世の北ヨーロッパで流通したようです。ベネチアやチェコがガラス生産の中心になるのは近代以降で、『バイキング玉』が作られたのはペルシャを中心とした中東地域です。通貨として流通するくらいだから、その土地の人々によほど気に入られたのでしょう。西アフリカでも交易にとんぼ玉が盛んに使われました。ノコギリ模様が特徴で六層七層に色が重なった『シェブロン』は、いかにもアフリカ好みのパターンです。いずれ『シェブロン』をベースにした練り上げを、ハラダさんに作ってもらいたいものです。
ハラダさんは『バイキング』でマグやパスタ皿など様々なうつわを作っていますが、この四方皿は色彩が特別です。通常パターンよりひとつ多く色が使われています。