322mm×188mm 高27mm
数ヶ月前、カップで登場した『in the pool』が楕円大皿になってお目見えです。大きさボリュームで言ったら、こちらがプールの本家というか取締まりというか、そんな感じです。楕円大皿の『in the pool』は波やロープの位置関係がわかりやすいのですが、それがカップになると不思議な立体感が生じて、練り上げ技法の面白さをあらためて感じました。
練り上げはさまざまな顔料を練り込んだ陶土を組み合わせて成形します。そのため焼成後の収縮が一様でないので割れや歪みを起こしやすく、サイズの大きな作品ほどその危険が高いそうです。「この大きな画面中に一箇所でも割れやヒビが出たらアウト!!」とは、作る上での労力と時間を思うと他人事ながら怖いことです。「窯出しが楽しいとばかりいえない」と陶芸家が言うのももっともです。ハラダさんは今でも半分以上アウトだそうです。大きな練り上げのうつわは、そういう点からも貴重です。